「生活とセキュリティ / LIFE+Security」シリーズでは、主に私たちの生活に密接に関わるセキュリティに関連した用語を解説致します。
今回のキーワードは「アカウントロック」です。
大まかに説明すると
アカウントロックは、ログイン時にパスワードなどの認証情報を一定回数連続で間違えた場合、そのアカウントを一時的に利用できなくするセキュリティ機能です。
これにより、プログラムでパスワードを片っ端から試す「ブルートフォース攻撃」などを非常に困難にし、不正ログインからアカウントを保護します。
利用者にとっては少し不便な場合もありますが、安全を守るための重要な仕組みです。
アカウントロックとは?最後の砦となる防御機能
はじめに
オンラインサービスでパスワードを思い出せず、何度か入力しているうちに「アカウントがロックされました」と表示されてしまった経験はありませんか?
少し不便に感じるこの機能ですが、実はあなたのアカウントを不正ログインから守るための非常に重要な「アカウントロック」というセキュリティ機能なのです。
アカウントロックとは?
アカウントロックとは、ログイン試行が規定の回数以上失敗した場合に、対象のアカウントを一時的、または永続的に利用できない状態にする仕組みです。
例えば、「5回連続でパスワードを間違えたら、15分間ログインできなくなる」といった設定がこれにあたります。
ロックが解除される方法は、一定時間が経過するのを待つ、管理者に連絡する、登録したメールアドレスでリセット手続きを行うなど、サービスによって様々です。
なぜアカウントロックが必要なのか?
アカウントロックの最大の目的は、「ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)」を防ぐことです。
ブルートフォース攻撃とは、攻撃者がプログラムを使って、考えられるすべてのパスワードの組み合わせを、非常に速いスピードで片っ端から試していくという、力任せな攻撃手法です。
もしアカウントロックの仕組みがなければ、攻撃者は時間を気にせず、パスワードが一致するまで無限に攻撃を続けることができます。
4桁の数字だけのパスワードなら、瞬時に破られてしまうでしょう。
しかし、アカウントロック機能があれば、数回試しただけですぐにロックがかかってしまいます。
攻撃者は次の試行まで長時間待たなければならず、攻撃の効率が著しく低下します。
これにより、ブルートフォース攻撃でアカウントを乗っ取ることは、事実上不可能になるのです。
利用者としての注意点
アカウントロックは、私たち正規のユーザーがうっかりパスワードを忘れた際にも作動してしまいます。
ロックされてしまった場合は、慌てずに画面の指示に従いましょう。
また、この機能があるからといって、簡単なパスワードで良いということにはなりません。
他の方法でパスワードが漏洩する危険は常にあります。
まとめ
アカウントロックは、少し不便に感じることもありますが、ブルートフォース攻撃という古典的かつ強力なサイバー攻撃から私たちのアカウントを守るための、シンプルで効果的な「最後の砦」です。
この仕組みがなぜ存在するのかを理解し、日頃から適切なパスワード管理を心がけることが、安全なインターネット利用に繋がります。
本キーワードの関連情報
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カテゴリ:私たちの生活に密接に関わるセキュリティ
アカウントと認証
目標「オンラインサービスを安全に利用するための基本を理解する。」
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。