「生活とセキュリティ / LIFE+Security」シリーズでは、主に私たちの生活に密接に関わるセキュリティに関連した用語を解説致します。
今回のキーワードは「ID (アイディー)」です。
大まかに説明すると
ID(アイディー)とは、インターネット上のサービスを利用する際に「あなたが誰であるか」を識別するための名前です。
学校の出席番号や名前のように、他の人と重複しないユニークな文字列で、ログイン時に本人確認の第一歩として使われます。
メールアドレスが使われることも多いです。
IDはあなたのアカウントへの入口であり、サービスに登録した様々な個人情報に繋がっています。
そのため、IDもパスワードと同様に大切に管理することがセキュリティの基本となります。
はじめに
学校に登校すると、自分の下駄箱やロッカーがありますよね。
そこには、あなたの「名前」や「出席番号」が書かれていて、他の人のものと区別できるようになっています。
インターネットの世界も同じです。たくさんの人が利用するサービスの中で、「あなた」を特定するための目印が必要になります。
それが今回解説する「ID(アイディー)」です。
IDは、アカウントと認証を理解する上で、すべての基本となる重要なキーワードです。
IDとは?
IDとは、「Identification(アイデンティフィケーション=識別、身元確認)」の略で、インターネット上のサービスにログインするための「識別名」のことです。
SNSやオンラインゲーム、ネットショッピングなど、会員登録が必要なサービスでは、必ずこのIDを作成します。
IDは、そのサービスの中で他の人と同じものは使えない、あなただけのユニークな名前です。
IDには、自分で好きな文字列を決めるタイプ(ユーザー名)もあれば、メールアドレスそのものをIDとして利用するサービスも非常に多くなっています。
IDの役割
サービス提供者のコンピュータ(サーバー)が、アクセスしてきた人が「どの利用者なのか」を識別するために使います。
IDとアカウントの関係
サービスに登録すると、あなたの個人情報(名前、住所、購入履歴など)が保存された「あなた専用の保管庫」が作られます。
この保管庫全体をアカウントと呼び、IDはその保管庫のドアに付いている「名札」のようなものです。
IDは「公開情報」?それとも「秘密」?
IDは、パスワードとセットで使われます。ログインするときの流れを考えてみましょう。
- IDの入力: 「私は〇〇です」と名乗る。(名札を見せる)
- パスワードの入力: 「本人である証拠に、秘密の合言葉を言います」と伝える。(鍵を使う)
この流れから分かるように、IDはパスワードと違って、完全に秘密にしておくものではありません。
SNSのユーザー名のように、他の人に見せることを前提としたIDもあります。
しかし、だからといって、どこでも気軽に教えて良いものではありません。
特にメールアドレスをIDにしている場合、それが漏れると迷惑メールが届く原因にもなります。
また、攻撃者はあなたのIDを知ることで、次のステップであるパスワードの解析を試みようとします。
IDもあなたの大切な個人情報の一部です。
「IDはアカウントの入口」であることを意識し、むやみに他人に教えたり、公開の場所に書き込んだりしないように注意しましょう。
安全なID管理のポイント
- 推測されやすいIDを避ける: 自分の名前や誕生日などをそのまま使うのは避けましょう。
- サービスごとにIDを使い分ける意識を持つ: もし可能であれば、特に重要なサービス(銀行など)では、他で使っていないID(メールアドレス)を使うと、より安全性が高まります。
まとめ
IDは、広大なインターネットの世界で「あなた」を識別するための大切な「名札」です。
サービスにログインするための第一歩であり、あなたのアカウントを守るための最初の関門でもあります。
パスワードだけでなく、IDの管理にもしっかりと気を配ることが、セキュリティ意識の第一歩と言えるでしょう。
本キーワードの関連情報
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カテゴリ:私たちの生活に密接に関わるセキュリティ
アカウントと認証
目標「オンラインサービスを安全に利用するための基本を理解する。」
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。