《 iパス用語解説》収益性、効率性、安全性とは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」

「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。

iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。

今回のキーワードは「収益性、効率性、安全性」です。

大まかに説明すると

企業の財務分析には、主に収益性、効率性、安全性という3つの視点が重要です。

収益性は利益を生み出す力を、効率性は資産の活用度を、安全性は支払能力を測る指標となります。

これらの分析を通じて、企業の総合的な経営状態を評価します。

収益性・効率性・安全性とは何か?

収益性、効率性、安全性などは、企業の財務分析を行う際の切り口として用いられています。

収益性とは、企業の利益を生み出す力を見るための指標です。

効率性は、企業が保有する資産を使って、効率的な経営をしているかを見るための指標を指します。

安全性とは、企業の支払能力を測るための指標です。

収益性の分析とは

収益性分析は、企業が収益をあげられているか判断するための手法です。

この分析を行うことで、企業が利益をどれだけ生み出してるのかを知ることができます。

代表的な指標としては、売上高総利益率(粗利益率)、売上高営業利益率、売上高経常利益率、損益分岐点比率、総資産利益率(ROA)などがあります。

それぞれの計算式は、以下の通りです。

・売上高総利益率(粗利益率)
売上高総利益率=売上総利益÷売上高×100

・売上高営業利益率
売上高営業利益率=営業利益÷売上高×100

・売上高経常利益率
売上高経常利益率=経常利益÷売上高×100

・損益分岐点比率
損益分岐点比率= 損益分岐点売上高÷売上高×100

・総資産利益率(ROA)
総資産利益率=当期純利益 ÷ 総資産 × 100

効率性の分析とは

効率性分析は、企業が持つ資産を効率的に活用して、売上や利益を出しているかを判断するための手法です。

「活動性分析」とも呼ばれています。

効率性分析で用いられている代表的な指標は、総資本回転率、売上債権回転率、棚卸資産回転率、固定資産回転率などです。

これらの計算式は、以下の通りです。

・総資本回転率
総資本回転率=売上高÷総資本

・売上債権回転率
売上債権回転率=売上高÷売上債権

・棚卸資産回転率
棚卸資産回転率=売上高÷棚卸資産

・固定資産回転率
固定資産回転率=売上高÷固定資産

安全性の分析とは

安全性分析は、企業の支払い能力や財務の健全性などを評価する際に用いられる手法です。

倒産リスクや経営の安全性などの判断で活用されています。

安全性分析の代表的な指標としては、流動比率、自己資本比率、当座比率などがあります。

これらの計算式は、以下の通りです。

・流動比率
流動比率=流動資産÷流動負債×100

・自己資本比率
自己資本比率=純資産÷総資産×100

・当座比率
当座比率=(現預金+受取手形+売掛金)÷流動負債×100

本キーワードの関連情報

今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。

カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」

3. 会計・財務

目標「企業活動や経営管理に関する、会計と財務の基本的な考え方を理解する。」

説明「企業活動や経営管理について、損益分岐点などの会計と財務に関する基本的な用語
の意味と考え方を理解し、身近な業務に活用する。」

(1) 会計と財務

・売上と利益の関係

②財務諸表の種類と役割

・企業における損益計算書などの財務諸表や勘定科目などの種類と役割

【活用例】

基本的な財務諸表の読み方と財務指標を活用した分析

参考・引用元資料

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html


ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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