
「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「パターン発見」です。
目次
大まかに説明すると
パターン発見とは、高頻度で現れる事象を発見し、マーケティングなどに活用することです。
例えば、コンビニで「おにぎりを買う人はお茶も買う」というパターンを発見し、セット販売を促すことで売上アップに繋げられます。
パターン発見には、POSデータなどを分析する行動トレンド分析が有効です。
顧客層や購買履歴から売れ筋商品を把握し、適切な時期に適切な商品を仕入れることで、顧客満足度向上や売上アップ、広告コスト削減に繋がります。
パターン発見とは
パターン発見とは、高い頻度で現れる事象を発見することで、マーケティングなどに活かせます。
たとえば、コンビニにおいて「おにぎりを買う人は、お茶を買うことが多い。」というパターンを発見したとしましょう。
その場合に、おにぎりを2個買ったら、お茶を10円値引きするといったキャンペーンを打ち出すとどうなるでしょうか。
これまで、おにぎり1個しか買わなかった方が2個買うなど、売上アップにつながるかもしれません。
パターンを発見するために
パターンを発見するためには、POSに記録されたデータや顧客管理システムなどに蓄積されたデータを分析して、一定の特徴を持つパターンを発見しなくてはなりません。
その際の分析手法として代表的なのが、行動トレンド分析です。
顧客データや購入履歴、売上データなどをもとに、どのような客層の顧客が、いつどんな商品をどれだけ購入しているかを分析し、特定商品の売上が高い時期を把握することができます。
行動トレンド分析でパターンを発見するメリット
行動トレンド分析を行うことで、顧客のニーズに合わせたマーケティング施策を講じることができ、効率良くさらなる売上アップにつなげることが可能です。
過去のデータをもとに、この客層はこの時期にこうした商品を買いやすいとパターン発見をしておくことで、適切な時期に適切な商品を仕入れて顧客のニーズを捉え、顧客満足度アップが図れます。
顧客からすると、この店にこの時期に行くと必ず欲しいものが手に入ると理解し、ほかのお店よりも自社を選んでくれることにつながり、顧客をしっかり掴むことにもつながるのです。
一方、販売したい商品の購買が多い優良顧客向けにキャンペーンや販促のプロモーションを行うこともでき、無駄な広告コストを省いて、売上アップを図れるメリットもあります。
行動トレンド分析によるパターン発見
行動トレンド分析を行うには、まずは顧客データを集めることが欠かせません。
実店舗においては、ポイントカードや会員カードを通じた購入履歴のデータ、ECサイトにおける購入データなどが挙げられます。
売上データをもとに顧客の傾向やトレンドを把握したら、売上が高い時期の顧客層を分析します。
この分析結果をもとに、どのようなマーケティングを行っていくか検討することが必要です。
顧客の特徴をはじめ、特定の商品がよく売れるシーズンを把握できれば、費用対効果を高めて、無駄のないマーケティングを行うことができます。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(4) 意思決定
・問題を解決するための効率的な意思決定
【活用例】
・与えられた条件の下での意思決定、在庫管理を題材にした業務把握
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。