
「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「グルーピング」です。
目次
大まかに説明すると
グルーピングとは、類似の基準でグループを作成することです。
マーケティングでは、蓄積データをもとに顧客をグループ分けし、購買傾向を分析することが重要です。
手法としては、RFM分析、セグメンテーション分析、CTB分析、デシル分析、コホート分析、行動トレンド分析などがあります。
これらの手法を使い分けることで、顧客ニーズの把握や売上向上、顧客満足度向上に繋げることが可能です。
グルーピングとは
グルーピングとは、似た者同士などの基準でグループを作ることです。
販売の場などで、商品のカテゴリごとに販売場所を分けることやサイズや色などで分けるのもグルーピングの一例です。
近年では、マーケティングの観点から、蓄積されたデータをもとに類似したデータをグループ分けするグルーピングが重要になっています。
たとえば、POSや顧客管理システムに記録された購買履歴から顧客をグループに分け、購買傾向を分析し、ターゲット層を絞ることや販売する場所や並べ方などを工夫することができます。
これによって、顧客のニーズを引き出したり、よりマッチさせて売上アップを図ったり、顧客満足度の向上につなげることが可能です。
グルーピングの手法
グルーピングを行うための顧客分析の手法もさまざまあり、業種や売りたいもの、ターゲット層などに応じて選ぶことが求められます。
たとえば、RFM分析は、Recency(直近購入日)・Frequency(購入頻度)・Monetary(購入金額)をもとに顧客をグルーピングして分析する手法です。
グルーピングを行うことで、累計購入金額が大きく、頻繁に購入する優良顧客を見つけることができます。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析は、蓄積されたデータなどから既存顧客の共通項を洗い出して、グルーピングする手法です。
年齢や性別、地域、購入店舗、購入時間帯、購入履歴、金額など、自社がターゲットとしたい顧客を探し出すために、目的に応じて項目を設定します。
CTB分析
CTB分析とは、Category(カテゴリ)・Taste(テイスト)・Brand(ブランド)をもとに顧客をグルーピングし、今後の購買予測を分析する手法です。
カテゴリとは商品の種類、テイストとはカラーや形、サイズなどを意味します。
顧客の趣味や嗜好を分析することにつながり、グルーピングされた顧客グループの趣向に応じた販売戦略を図りたい時に有効な手法です。
デシル分析
デシル分析とは、ラテン語で10等分を意味するデシルにもとづき、売上貢献度が高い順に顧客を10つのグループにグルーピングして、グループごとの特徴を分析します。
そのうえで、どのグループをターゲットにして、マーケティング施策を講じるのが最も売上アップにつながるかなどを検討することが必要です。
コホート分析
コホート分析のコホートとは、同じ条件を持っているグループを指します。
顧客の属性や条件をもとにグルーピングし、購買行動を分析する手法です。
属性や条件というのは、性別や年齢をはじめ、利用する店舗やデバイス、購入アプリのダウンロード時期など自在な設定が可能です。
行動トレンド分析
行動トレンド分析とは、季節ごとの購買率を分析する手法で、性別と年代でグルーピングを行い、売上の多いグループに対してマーケティングを強化します。
季節ごとの購買率を把握し、そのシーズンの売れ筋をすることや売れないものは仕入れ量を減らすなどでき、アパレル業界などで採用されています。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(4) 意思決定
・問題を解決するための効率的な意思決定
【活用例】
・与えられた条件の下での意思決定、在庫管理を題材にした業務把握
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。