「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「メタデータ」です。
目次
大まかに説明すると
メタデータは、データを説明する情報です。
例えば、写真の撮影日や作成者がメタデータにあたります。
ビジネスでも、誰がいつ作成したかなどを記録するために使われ、データの管理に役立ちます。
メタデータは、データを簡単に検索するための「データカタログ」や、データの加工履歴を記録して信頼性を確保する「データリネージ」として活用されます。
これにより、必要な時に正確なデータを取り出し、活用することが可能になります。
メタデータとは
メタデータというのは、データを説明するための情報を指します。
あらゆるデータに設定することができますし、ソフトウェアによっては作成した時点で自動的に記録されるようになっています。
たとえば、誰もが手軽に撮っている写真データを見てみましょう。
撮影された写真はメインのデータと言えますが、プロパティなどを見ると撮影された日付などが記録されています。
これがメタデータです。
ソフトウェアによってはそのほかにもデータの作成者や備考などを記録することができる場合があります。
この場合、大元の写真データがメインのドキュメント、それを補足的に説明する情報はすべてメタデータと言えます。
なぜメタデータが必要なのか
最近では、多くのデータにメタデータを記録できるようになってきました。
ビジネスで使用されるExcelやWordなどのデータは、誰が作成したのか、いつ作成した(更新した)のかなど細かなメタデータが記録されます。
これはデータ社会となった現代で正しく情報を管理するために必要なことであり、そのデータを安定して活用するために利用されています。
こうした有用なデータをデータベースとして有効活用するためには、もはや必須のマネジメント術と言えるでしょう。
現在、あらゆる分野に膨大な量のデータがありますが、それらを活用するためには必要な時に必要なデータを見つけることが不可欠です。
たとえば、スマホで毎日たくさんの写真を撮ってクラウド保存している場合、その中から特定の写真を探し出すのはとても困難になります。
それでも、もしいつ撮ったのか、どこで撮ったのか、何の写真かなどのメタデータがきちんと記録されていれば、簡単に検索することができるでしょう。
メタデータはどのように活用されるのか
趣味の活動から仕事まで、メタデータの活用は欠かせない時代になりました。
そのデータがほしい時に、簡単で正確に取り出せるデータマネジメントは必須と言えます。
活用の主な目的の一つが検索で、この活用法は「データカタログ」と呼ばれます。
カタログは「目録」という意味です。
また、重要な目的の一つに、データの信頼性を得るというものがあります。
たとえば、何かのデータを誰かが加工した場合、元のデータはどんなものなのか、どのように加工したものなのかは重要な記録です。
データ分析を行う際、オリジナルデータ(生データ)に手を加えることは基本的にしません。
オリジナルにどのような加工や変換をしたのかわかるようにするためにも、メタデータが活用されます。
この活用法は「データリネージ」と呼ばれます(リネージは「血統」という意味)
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(3) データ利活用
・データを分析して利活用することによる,業務改善や問題解決
① データの種類及び前処理
・データを集める目的,集めるデータの種類及び特徴
・データ利活用のための簡単な前処理
・機械判読可能なデータの作成、表記方法
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。