《 iパス用語解説》量的データとは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」

「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。

iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。

今回のキーワードは「量的データ」です。

大まかに説明すると

量的データとは、人数や金額、身長など、数値として表せるデータのことで、計測方法の精度が高まれば正確に測定できます。

一方、質的データは、性別や名前のように、単に区別を目的としたデータです。

量的データは間隔尺度や比例尺度として使われ、比較や計算が可能です。

質的データと異なり、量的データは固有の単位を持ちます。

統計学では、量的データと質的データを正確に区別して解析することが重要です。

量的データとは

量的データは量的変数とも言います。

数字の大きさに意味があるデータ全般を指していて、たとえば人数や回数などがそれにあたります。

そのほか、金額や身長なども量的データの代表的なものです。

量的データは生活にありふれている数値であり、測定方法の精度を上げればより正確にデータを得ることが可能な数値と言えます。

ただ、たとえば車両をカウントする場合は1台、2台と数えるのが普通で、これが1.2台になったり2.3台になったりはしません。

これに対して、身長や体重のようにより精度を上げて測定すれば、小数点以下まで正確な値を得ることも可能なデータもあり、どちらも量的データにあたることは覚えておく必要があります。

量的データの例

量的データは間隔尺度とも言われますが、それは間隔や数字の差に主な意味があるためです。

その差を比べることでさまざまな推測をするため比例尺度とも言われ、量的データを比率で計算し、さまざまな要素を推し量ることにも使われます。

前述の例で言えば、道路Aを交通する車両の台数と道路Bを交通する車両の台数とを比較し、どちらがより利用率が高いかを推測することが可能です。

量的データには、それぞれ特有の単位が付けられることが多く、統計学だけでなく普段から身の回りに多く存在する身近な数値であるとも言えるでしょう。

たとえば、金額や年齢などは普段からよく使われる数値であり、それぞれ円や歳といった特有の単位が用いられます。

また、容易に足したり引いたりといった演算も可能な数値なため、たとえば事業において売上額や利益額の前年比を簡単に算出することで経営に役立てることも可能です。

質的データとの違いは?

量的データと似たものに質的データがありますが、こちらは意味のある単位があるかどうかである程度の区別はできます。

量的データは、数値そのものに意味があるため、固有の単位がありますが、質的データには特別な意味を持つ単位は存在しません。

たとえば、車両を1台、2台とカウントした場合は量的データにあたりますが、それぞれの車両ナンバーは単にほかの車両と区別するために存在する数値のため質的データになります。

同様に、性別や名前などのデータも量的に把握することはできないため質的データですが、人数のように1人、2人とカウントできる数値は量的データです。

統計学で解析に使うデータは、おおむね量的データと質的データとに分けることができます。

その違いを正しく把握できていないと正確な解析ができないため、解析ソフトウェアなどを活用する場合にも注意が必要です。

本キーワードの関連情報

今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。

カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」

2. 業務分析・データ利活用

目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」

説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」

(3) データ利活用

・データを分析して利活用することによる,業務改善や問題解決

① データの種類及び前処理

・データを集める目的,集めるデータの種類及び特徴
・データ利活用のための簡単な前処理
・機械判読可能なデータの作成、表記方法

参考・引用元資料

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html


ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

SystemTeams
おすすめの記事