「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「複合グラフ」です。
目次
大まかに説明すると
複合グラフは、異なる種類のグラフを組み合わせて、多くの情報をわかりやすく可視化するためのグラフです。
例えば、来客者数を棒グラフ、売上を折れ線グラフで同時に表示できます。
これにより、異なる単位のデータを一度に把握しやすくなり、データ分析に役立ちます。
しかし、複合グラフは多くの情報を含むため、見にくいと感じることもあります。そのため、色や軸の目盛りを調整して見やすくする工夫が必要です。
画像出典:NEC LAVIE公式サイト > サービス&サポート > Q&A > Q&A番号 021678「Excel 2019で複合グラフを作成する方法」(https://faq.nec-lavie.jp/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=021678)
複合グラフとは
複合グラフは、異なる種類のグラフを組み合わせて作成されたグラフを指しています。
よく使われている複合グラフは、棒グラフと折れ線グラフの組み合わせですが、面グラフと折れ線グラフの組み合わせで作られるものもあるのです。
複合グラフは3種類以上のグラフで作成することも可能なのですが、基本的には2種類のグラフを組み合わせて作られます。
規模や単位が違うデータを同時に表示することができることから、通常のグラフに比べて多くの情報をわかりやすく可視化できるようになっています。
基本的に複合グラフの場合は、単一で示されている棒グラフや折れ線グラフとは異なり、左右の軸に異なる目盛りが振られているのです。
たとえば、お店の来客者数と売上の推移をデータに示したい時は、時系列が横軸として示され、たとえば売上金額と来場者数といった異なる単位のデータを縦軸にして作成することができます。
縦軸の左側の軸は、第1軸、右側にある軸は第2軸と呼ばれています。
第1軸にはデータの中でも特に集計したいデータを置き棒グラフにして表し、残りのデータを第2軸に置いて折れ線グラフで表すとわかりやすくなるのです。
複合グラフを活用するメリット
やはりいくつかのグラフを分けるよりも、一度に複数の要素のデータをまとめることで視覚的に把握しやすくなり、データ分析にも役立てることができます。
大量のデータをあらゆる形式で視覚化したい時に便利なグラフです。
また、2つの軸のデータが大きく異なっている場合であっても、複合グラフにして示すことで内容がわかりやすくなります。
複合グラフは、予測した結果と実際の結果を比較するのに役立つことができたり、売上などの目標を達成できたか否かを判断したり、過去年度の売上高に比べてどのくらい増加したか、データはどのように変動したかなどを図ることができます。
複合グラフを活用することで起きるデメリット
複合グラフは、1つのグラフにたくさんの要素、情報を盛り込んで作成することから、どうしても人によっては慣れるまでわかりにくいと感じられる方もいらっしゃいます。
そのため、複合グラフを作成する作成者は、見る相手の気持ちを考えて色を加えたり変えたりなどして見やすいようにすることや縦軸の目盛りの間隔を広げて見やすいように調整するのもおすすめです。
また、あえてグラフから目盛り線をなくすことでよりシンプルになり、見やすくなることでしょう。
複合グラフと2軸グラフの違い
複合グラフは異なる種類のグラフを組み合わせて表示するもので、同じ数値軸を共有することが一般的です。
2軸グラフは2つの異なる数値軸を使用し、異なるスケールのデータを同時に表示するものです。
複合グラフは異なるデータタイプを同じ軸で比較するのに適しており、2軸グラフは異なる単位や規模のデータを同時に視覚化し、比較するのに役立ちます。
複合グラフ概要
複合グラフは、異なる種類のグラフを一つに組み合わせて表示するグラフのことです。
たとえば、棒グラフと折れ線グラフを一緒に表示することで、異なるデータ系列を同時に視覚化できます。
複合グラフの主な特徴は以下の通りです。
・複数のグラフタイプ: 棒グラフ、折れ線グラフ、面グラフなどを組み合わせます。
・単一の数値軸: 通常、縦軸は一つだけで、異なるデータ系列を同じ軸で表示します。
・データの比較: 異なるタイプのデータを同じタイムラインやカテゴリで比較するのに適しています。
2軸グラフ概要
2軸グラフは、同一のグラフ上で2つの異なる数値軸を使用するグラフのことです。
主に棒グラフと折れ線グラフの組み合わせで使われることが多いです。2軸グラフの主な特徴は以下の通りです
・異なる数値軸: 左側の第1軸と右側の第2軸を使い、異なる単位や規模のデータを表示します。
・同じグラフタイプの組み合わせ: 主に棒グラフと折れ線グラフが使われますが、他の組み合わせも可能です。
・データの関係性表示: 異なる単位やスケールのデータを同時に表示し、その関係性を視覚化します。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(2) 業務分析と業務計画
・業務を分析するための代表的な手法、データの可視化手法。
②図表、グラフによるデータ可視化
・目的に応じた適切な可視化手法の選択による、他者へのデータの説明。
・不適切に作成されたグラフにだまされないこと、及びそのようなグラフを作成しないこ
と。
・データを分析して問題解決や効率化を図るためのツール(ソフトウェアパッケージ)
の活用。
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。