《 iパス用語解説》分割表とは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」

「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。

iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。

今回のキーワードは「分割表」です。

大まかに説明すると

分割表は、2つ以上の変数間の関係を記録し分析するための表で、複数の属性データから2次元データを用いて作成されます。

例えば、性別とダイエット経験の有無をn人について調査し、2×2の分割表にまとめることが可能です。

項目が増えても行和や列和、総和を使って変数同士の関係を視覚化しやすく、アンケート調査などの結果を一目で比較できます。

例えば、飲食店の評価項目を分割表で整理すると、各店舗の強みを簡単に分析できます。

分割表とは

分割表とは、2つ以上の変数の間の関係を記録、表示し、分析するための表と定義されます。

個人の属性である性別、年齢、身長、体重など同一の対象から得られる複数の属性に関する多次元データの中から、2次元データを用いて、分析する表が例として挙げられます。

たとえば、年代とダイエット経験の有無といったデータを扱うとしましょう。

年代は10歳代、20歳代の2つ、ダイエット経験があるかないかは、あり、なしの2つで、それぞれ2つずつのカテゴリーに分けられます。

このダイエット経験の有無に関する調査をn人について実施し、2×2の分割表にまとめることが可能です。

分割表の見方

年代とダイエット経験の有無のように行はr個、列をc個のカテゴリーを設定した場合に、rc×分割表と呼ばれます。

もし、年代とダイエット経験の有無にプラスして、ダイエットが成功したか失敗したかという項目を加えれば、3×3の3分割表を作ることができます。

一番右の列に行の各水準の合計、一番下の行に列の各水準の合計、右下に全部の合計を示したうえで、変数同士の関係を表すことが可能です。

分割表の外側にある度数は、各行の右端が行和、各列の下側は列和と呼ばれます。

年代とダイエット経験の有無で分割表を作成する場合、行和の全体は年代の度数分布となり、列和の全体はダイエット経験の度数分布となります。

行和の合計と列和の合計は等しくなるのが基本です。

分割表の右下の度数n=a+b+c+dに合致し、これは総和と呼ばれます。

度数の分割表からは、相対度数の分割表を作ることも可能です。

なお、行和、列和、総和のそれぞれに対する相対度数が考えられるため、3通りの相対度数の分割表が作成されることとなります。

一目で理解しやすく分析しやすい分割表

分割表は項目が多くなると、わかりにくくなるように思えますが、実はそうではありません。

項目がある程度増えても、一目で比較しやすく、分析するのに役立ちます。

たとえば、人気の飲食店の人気の理由はどこにあるのか、分析したい場合に、利用客へのアンケート調査を実施するとします。

評価項目として味、メニューの豊富さ、提供スピード、接客態度、雰囲気と5項目を設け、調査の結果が合計で100%になるように分割表に割合を並べてみると、複数店舗の強みや評価されているポイントが一目で比較することが可能です。

このように、複数項目のアンケート調査の結果を比較したい時などにも分割表は役立ちます。

本キーワードの関連情報

今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。

カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」

2. 業務分析・データ利活用

目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」

説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」

(2) 業務分析と業務計画

・業務を分析するための代表的な手法、データの可視化手法。

②図表、グラフによるデータ可視化

・目的に応じた適切な可視化手法の選択による、他者へのデータの説明。
・不適切に作成されたグラフにだまされないこと、及びそのようなグラフを作成しないこ
と。
・データを分析して問題解決や効率化を図るためのツール(ソフトウェアパッケージ)
の活用。

参考・引用元資料

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html


ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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