「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「モザイク図」です。
目次
大まかに説明すると
モザイク図は、データを縦横に並べて視覚的に表示するグラフです。
四角形の面積でデータの割合を示します。
例えば、学年ごとの性別と科目の得点、支店ごとの品目別売上などが挙げられます。
各層に男女や支店ごとのデータを分けて積み上げグラフにすることで、比較が容易になります。
ただし、項目数が多すぎると見にくくなるので注意が必要です。
各タイルの面積と色を比較することで、データの関連性や違いを解析できます。
画像出典:Mosaic plot - Wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Mosaic_plot)
モザイク図とは
モザイク図は、縦軸と横軸の両方を用い、データの構成比を表すグラフです。
帯グラフの場合、縦軸または横軸のみを用いて、比較したい項目ごとの割合が示されます。
これに対して、モザイク図では比較する項目ごとの割合は四角形の面積として表されます。
そのため、全体に対する割合が視覚的にわかりやすくなるのが特徴です。
モザイク図の使い方
モザイク図を用いると、次のような項目を視覚的に表すことができます。
たとえば、ある学年の定期試験における性別と科目別の得点の割合、ある企業における支店ごとの品目別の売上などです。
2つのカテゴリに分類されるデータについて、縦軸と横軸、それぞれに分割したクロス集計表をグラフ化するのに最適なグラフです。
クロス集計表に集計された数値を、各層に分け、棒状の積み上げグラフとして表現します。
各層を男性、女性、営業所ごとに分類し、積み上げグラフの部分に科目別の得点や品目ごとの売上を積み上げて表します。
これによって、男女別の科目ごとの得点や営業所ごとの品目別の売上の比較が一目でできるようになるのです。
ただし、1つのカテゴリに属する項目数が多すぎると、見にくくなってしまうので、項目数は増やしすぎないようにすることが必要です。
モザイク図の見方
モザイク図では、棒の高さは異ならずすべて等しくなります。
ですが、横幅は各層の度数の合計に比例することになります。
そして、クロス集計表の各セルに対応する四角形の面積は、各セルの度数に比例した面積になるのが基本です。
モザイク図の特徴
モザイク図の特徴として、タイル表示が挙げられます。
変数を2つ以上持つクロス集計表の長方形や正方形のセルのことをタイルと呼んでいます。
タイルで表現することで、データの比較が視覚的に容易になるのです。
このタイルの面積は、セル内の度数や相対度数に比例します。
そのため、タイルが大きくなるほど、セル内のデータで重点的な項目となると考えることができます。
モザイク図を作成する時は、タイルを色分けするのも基本的な作業です。
異なるカテゴリを明確化するために、異なる色を使って塗り分けすることが必要です。
カテゴリが異なれば、違う色で塗り分けます。
たとえば、科目ごと、品目ごとに別の色を使うのが基本の書き方です。
異なるカテゴリのタイルは異なる色で表示されます。
こうした特徴から、各タイルの面積と色を比較することで、データの関連性や違いなどの解析ができます。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(2) 業務分析と業務計画
・業務を分析するための代表的な手法、データの可視化手法。
②図表、グラフによるデータ可視化
・目的に応じた適切な可視化手法の選択による、他者へのデータの説明。
・不適切に作成されたグラフにだまされないこと、及びそのようなグラフを作成しないこ
と。
・データを分析して問題解決や効率化を図るためのツール(ソフトウェアパッケージ)
の活用。
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。