「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「ヒストグラム」です。
目次
大まかに説明すると
ヒストグラムは量的データの分布をグラフで表し、横軸に階級、縦軸にデータの数をとります。
階級ごとの数を棒で表すことで、データの散らばり具合がわかります。
ヒストグラムは棒グラフとは異なり、縦と横の面積で度数を表します。
画像出典:総務省 統計局 ヒストグラム(https://www.stat.go.jp/naruhodo/4_graph/shokyu/histogram.html)
ヒストグラムとは
ヒストグラムとは、量的データの分布を視覚化するために用いられるグラフです。
データを複数の階級に分け、度数分布表を作成し、それにもとづいてヒストグラムのグラフが作成されます。
たとえば、ある高校の3学年の期末テスト5教科の合計点の分布を表すことやある商品を購入した100人の年齢を調べて、購買層の年齢分布をグラフ上でわかりやすく確かめることができます。
ヒストグラムの書き方と注意点
ヒストグラムのグラフでは、横軸にデータの階級を、縦軸にそれぞれの階級に含まれるデータの数を取ります。
たとえば、5教科の期末テストの合計点を100点未満、100点以上200点未満、200点以上300点未満、300点以上400点未満、400点以上500点と5つの階級に分け、それぞれの人数を縦軸にとってヒストグラムを作成します。
この際、100点刻みではバラつきがあまりよくわからない場合には、50点刻みにして、データの散らばり方がよくわかるようにするのがおすすめです。
ヒストグラムは、データのバラつきの度合いを、一目で確認するために用いられるグラフなので、階級数をいくつに区分するかがポイントになります。
一般的には、まず5~10ほどの階級に区分して書いてみて、データの散らばりがはっきりしない場合には、階級数を増やすなどをします。
購買層のチェックでも10歳刻みにするのか、5歳刻みにするかでデータの散らばり方に差が出るため、階級の分け方には注意が必要です。
ヒストグラムの作り方
ヒストグラムを作る際には、ただデータがあればいいのではなく、まず度数分布表を作成することが必要です。
まずデータをチェックして、階級の分け方を決めます。
先の例でいえば、テストの合計点なら50点刻みとか100点刻み、購買層の年齢なら5歳刻みとか10歳刻みなどです。
区分した階級に当てはまる人数をカウントし、階級ごとのデータ数を表したものが度数分布表です。
ヒストグラムを作成する際は、横軸に度数分布表の階級、縦軸に階級ごとの数を取っていきます。
ヒストグラムは長方形の棒状に描かれますが、この際、棒グラフを作成する時のように間を空けず、接続させて並べることが必要です。
なぜなら、データの分布状況を確かめるのが目的だからです。
それぞれの階級を離してしまうと、どの点数の割合が多いのか、どの年代の購買層が多いのかなどがわかりにくくなります。
ヒストグラムは、見た目は棒グラフのように見えますが、ヒストグラム縦と横の面積が度数を表している点で棒グラフとは異なります。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(2) 業務分析と業務計画
・業務を分析するための代表的な手法、データの可視化手法。
②図表、グラフによるデータ可視化
・目的に応じた適切な可視化手法の選択による、他者へのデータの説明。
・不適切に作成されたグラフにだまされないこと、及びそのようなグラフを作成しないこ
と。
・データを分析して問題解決や効率化を図るためのツール(ソフトウェアパッケージ)
の活用。
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。