《 iパス用語解説》事業部制とは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」

「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。

iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。

今回のキーワードは「事業部制」です。

大まかに説明すると

事業部制は、企業内で異なる部署を作り、本社部門の下に配置する仕組みです。

各部署は専門的に仕事をし、商品開発や販売を担当します。

権限も事業部ごとにあり、迅速な行動が可能ですが、他事業部同士は干渉しないことが多く、壁ができやすく対立が生じるデメリットもあります。

事業部制とは

事業ごとに分けられた部署がいくつもあり、それらを本社部門の下に配置する形態が事業部制と言われています。

よく企業の中に〇〇事業部が多数ある場合、事業部制で組織ができているケースがほとんどです。

企業の中で商品開発を行い販売し、宣伝している場合などは、事業部ごとに分けておくと効率が良くなります。

事業で必要な仕事をしているため、専門的に仕事ができます。

売上もほかの事業部と助け合ってというよりは、自己完結的に行い利益獲得をしていくのも特徴です。

お互いに干渉し合うことはあまりありません。

権限もトップに集中してあるのではなく、事業部ごとに与えられている事が多いです。

何か決める時に責任は伴いますが、本部ではなく事業運営に必要な権限が与えられているため、仕事も進めやすいのが特徴です。

ただ、事業に関わる権限は与えられるものの、人事や新規事業への投資など重要な部分は本社が決めることが多くなっています。

事業部制に似たものでカンパニー制もありますが、少し異なります。

カンパニー制は、人事や経営戦略においても、決定権が譲渡されているため、ほとんど自分たちで決められるのが特徴です。

さらに、売上なども自分たちですべて考えて行わなければいけないため、よりカンパニー制は独立性があります。

事業部制は、大きくは3つに分けられるのも特徴です。

カフェ事業やレストラン事業などでよく利用されている製品別事業部制、日本の地域を利用し東北地方、関東地方などで分ける方法を地域別事業性、顧客の特性で各事業部を構成している顧客別事業部制があります。

メリット

事業部制にしておくとメリットとなることは多々あります。

わざわざすべてを本部に意思決定を任せなくて済みますので、考えたものを事業部の中で考えて迅速に行動できます。

トレンドや市場の急速な変化がある場合、何かを決めるのに時間をかけていたのでは間に合いません。

そのような時も、すぐに対応ができるため、売上にもつながります。

何かあった時も、どの事業部に問題があったのかすぐに分かります。

業績も事業部ごとに出てくるため、売上が下がった原因なども明確です。

デメリット

事業部制はメリットも多く優れている組織ですが、デメリットもあります。

各事業部はお互いを干渉することは少ないため、壁ができてしまう場合が多いです。

同じ企業で働いているにもかかわらず、お互いを本当の仲間と感じない心理的な壁も、生まれやすくなります。

ほかにも、事業部によっては売上が良いところと悪いところで差が大きくなってしまい、対立が生じる場合もあります。

本キーワードの関連情報

今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。

カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」

1.経営・組織論

目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」

説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」

(3) 経営組織

・経営組織に関する基本的な考え方

参考・引用元資料

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html


ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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