《 iパス用語解説》経営目標とは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」
「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート（iパス）」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「経営目標」です。
目次
大まかに説明すると
経営目標とは、企業が将来どのような方向に向かって発展していくかを明確にするために設定される目標のことです。
例えば、売上高の増加や利益の向上、市場シェアの拡大などが経営目標になります。
経営目標を設定することで、企業は社員や株主などのステークホルダーと共有するビジョンを明確化することができます。
そして、そのビジョンに向けて戦略的な取り組みを進め、目標達成に向けて努力することが重要です。
経営目標とは
経営目標とは、「将来的に企業がどのような姿になっていたいのか」、その具体的な姿を表現したものです。
経営目標は経営理念と混同されることが多いですが、経営理念は企業が経営活動を行ううえで目指すべきゴールのことであり、基本的に最初に定めた経営理念はその後変わることなく企業内で脈々と受け継がれるべきものとなります。
一方、経営目標は半年後や1年後、あるいは数年後という比較的短いスパンにおける企業活動の目標であり、企業理念を実現するためのマイルストーンとなるべきものです。
ですから、目標が達成されれば新しい目標が掲げられることになりますし、目標達成の途上であっても、市場の急激な変化などによって修正されることもあり得るという点で経営理念とは異なります。
なぜ経営目標が必要なのか
ではなぜ経営目標が必要なのかを見ていきましょう。
1.何をすべきかが明確になる
経営目標を定めるメリットの一つは、従業員が会社のために何をすべきかが明確になることです。
それぞれの従業員が会社を良くしたいと考えていても、その方向性がバラバラであればパワーも分散してしまいます。
すべての従業員が同じ方向を向くことで自分のやるべきことが明確になれば、意思決定や業務の割当などもスムーズに進めることができるようになります。
2.モチベーションのアップにつながる
経営理念の実現には長い年月が必要になるため、その道程でブレが生じてしまうことやモチベーションが低下してしまうこともあるでしょう。
しかし、短期的な経営目標を掲げることによって目の前に超えるべきハードルを用意することで、従業員は目標達成に向けて意欲を向上させることができます。
3.仕事に自主的に取り組むことができるようになる
経営目標があることで、従業員は目標達成のためにどのような取り組みが必要なのかを自主的に考えるようになります。
目標を達成するまでのプロセスにおいて、自分たちの強みがどこにあるのかを知ることができ、組織の問題点を明らかにして有効な改善策を考え出そうとするからです。
経営目標の設定方法
では、経営目標の設定方法を見ていきましょう。
1.短期・中期・長期の目標を定める
経営目標の設定期間は企業によってさまざまですが、一般的には新年度を迎えるにあたって今後1年間の年間目標を定めるという企業が多いでしょう。
しかし、半年後の目標、3年後・5年後の目標など、より短期的な目標や長期的な目標も定めることで、従業員のモチベーションを一層高めることができますし、目標にずれが生じた時に修正しやすくなります。
2.定量的な目標と定性的な目標を設定する
経営目標は、具体的な数値を用いた目標（定量的目標）と数値化できない目標（定性的目標）の2つを設定するようにしましょう。
前者は「売上を今後3年で2倍にする」といった目標であり、後者は「学生が就職したい会社になる」といった目標です。
企業にはさまざまな部門があり、営業など売上に直結する部署もあれば経理のような直接売上には関係しない部署もあります。
定量的な目標だけだと社内全体での目標共有が難しくなるため、両方の目標を設定するのが理想的です。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ：ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
1.経営・組織論
目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」
説明「担当業務を理解するために，企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し，解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」
(2) 経営管理 / 経営管理の目的
・経営管理に関する基本的な考え方
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。
