「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「ステークホルダー」です。
目次
大まかに説明すると
ステークホルダーとは、企業や団体に関係する人やグループのことです。
例えば、株主や従業員、取引先、顧客、地域住民、環境団体などが含まれます。
企業は、ステークホルダーの要望や利益を考慮し、社会に貢献することが求められます。
ステークホルダーとの良好な関係を築くことで、企業の信頼性や企業価値を高めることができます。
ステークホルダーとは広範囲に及ぶ利害関係者のこと
ステークホルダーとはビジネス用語の一つで、アメリカでその概念が誕生しました。
企業に関わるすべての利害関係者を指しています。
利害関係者と聞くと、会社の株式を保有する株主、商品やサービスを購入してくれる消費者を真っ先にイメージする方が多いですが、それ以外にも存在します。
たとえば、融資を受けている金融機関、会社の資産の一つである従業員、企業が立地する地域の人たちなどです。
利害関係と聞くと、金銭的なつながりのみをイメージするかもしれませんが、それだけではないのです。
たとえば、地域住民との関係がうまくいっていなければ、クレームが多発したり、工場増設に反対されたりする可能性が高くなります。
企業が健全な運営を続けるためには、ステークホルダーとの関係をいかに良好に保つかが重要になります。
ステークホルダーとのコミュニケーション
企業が利益を出していくうえで大切なのは周囲との協力です。
事業推進をサポートしてくれる仲間に恵まれている会社は、安定した黒字、永続的な繁栄を期待できます。
一方で、敵が多すぎる会社は、次第にその立場が薄弱なものになっていくでしょう。
インターネットの口コミ情報を例にしても、批判的な口コミが目立つような商品・サービスの利用は控えたいと考える方が多いはずです。
企業が官公庁と異なる点は、利益を出すことが目的であることです。
商品を通して人を喜ばせるのは素晴らしいことですが、それは利益を出せばこそ可能になることでもあります。
ステークホルダーとの関係を良好に
会社がまだ小さい頃は、ワンマン経営で問題なく利益を出せることが少なくありません。
しかし、会社が大きくなるにつれて、ステークホルダーが増えてくる現実があります。
事業規模をより大きくしようと考えれば、まず従業員を増やす必要があるでしょう。
従業員には家族がありますから、会社と家族との関わりも広がっていくはずです。
さらに、株主や取引先、金融機関との関係も良好に維持していく必要があります。
関係が悪化してしまうと、いざという場面で助けてもらえない可能性が高くなります。
独りよがりの経営を続けていると、いつかしっぺ返しを食らうことになるのです。
周囲の意見を聞くことが大切
誹謗中傷や悪意あるコメントなどは無視して問題ありませんが、お客様からの誠意あるクレームに対しては真摯に向き合う必要があります。
自社商品の良さというのは、自社よりもお客様のほうがよく理解していることが多々あるからです。
灯台下暗しと言われるように、企業においても自分のことは自分ではよくわからないのです。
クレームを改善点と捉えれば、自社や商品の欠点に気づかされることでしょう。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
1.経営・組織論
目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」
説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」
(1) 企業活動と経営資源
・企業活動の目的と基本的な考え方
・経営におけるヒト,モノ,カネ,情報に対する考え方や管理・手法の意義と必要性
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。