「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「株主総会」です。
目次
大まかに説明すると
企業に出資している人たちが集まる会議を「株主総会」といいます。
企業の経営状況や将来の方針、配当などについて話し合い、決定する場所です。
出資者である株主は、自分たちの出資金がどのように使われているのか、企業がどのような方向性を持っているのかを確認することができます。
株主総会には、株主本人または代理人が参加できます。企業の経営に関わる大切な場所であり、株主が企業の運営に影響を与えることもできます。
株主総会とは
株主総会は、株主が会社に関する重要な事柄の意思決定を行うために議案を検討、決議する最高機関にあたります。
株主総会で行われる重要な事柄とは、どのようなものを指しているかというと、大まかに分けて、会社の経営に関わる重要な事項、役員の人事に関わる事項、株主の利害に関わる事項の3つがあります。
会社の経営に関わる重要な事項
定款の変更や事業譲渡、合併などといった組織再編行為、解散などが挙げられます。
役員の人事に関わる事項
取締役や監査役といった役員は株主が選任することができ、さらに解任することもできます。
このほか、自分たちで決定した役員の報酬も株主総会で決議することができます。
株主の利害に関わる事項
株主の権利が損なわれるようなことがある可能性がある場合、株主が拒否するために株主総会が開かれます。
たとえば、剰余金の配当や資本金の減少がこれに当てはまります。
なぜ株主総会が行われるのか
株主は、株式が発行している株式を所有している者になりますから、会社を所有しているようなものです。
お金を出して出資していることで、株主は自益権、共益権を持つことができます。
自益権は、会社から経済的な利益を受けることができる権利であり、共益権は会社の運営に参加することができる権利です。
この共益権には、株主総会に参加して決議に参加する権利があるという議決権が含まれていることから、株主総会が行われます。
株主が株式会社の実質的な所有者と立場として議決権を行使することで、自分たちの持っている権利を積極的に使用しているのです。
株主総会は2種類
株主総会には、定時株主総会と呼ばれるものと臨時株主総会と呼ばれるものがあります。
定時株主総会は、毎事業年度が終了した後に一定の時期を持って招集されなければならない株主総会です。
つまり、例年1回必ず定時株主総会が行われることになります。
この定時株主総会が開催されるのは、特にいつではないといけないといった決まりはありません。
その代わりに、株主会社の定款で事前に定めることになっています。
基本的に日本にあるほとんどの会社は、事業年度が終わってから3ヶ月後に開催される企業が多いため、例年6月に行われる会社が多いです。
また、臨時株主総会は、会社に関する重要な事柄を緊急で決定しなければならない場合に、必要に応じていつでも臨時で開催することができるものです。
そのため、定時株主総会のように開催時期は決められていません。
つまり、定時株主総会は年1度に必ず行われるものであるものに対し、臨時株主総会は必要となった時だけ行われるものという違いがあります。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
1.経営・組織論
目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」
説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」
(1) 企業活動と経営資源
・企業活動の目的と基本的な考え方
・経営におけるヒト,モノ,カネ,情報に対する考え方や管理・手法の意義と必要性
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。