《 iパス用語解説》変動費とは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」

「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。

iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。

今回のキーワードは「変動費」です。

大まかに説明すると

変動費とは、売上高や販売数量の増減に応じて変動する経費のことです。

原材料費、消耗品費、残業代などが該当します。

固定費とは異なり、売上がなくても一定額が発生するわけではありません。

変動費と固定費を分類する固変分解は、利益予測や不要な経費の把握に役立ちます。

変動費率は、売上高に占める変動費の割合を示し、経営安定化のためにはこの比率を低く抑えることが重要です。

変動費とは

変動費は、企業などが事業を営む際に発生する経費のことです。

可変費と呼ばれることもあります。

売上高や販売数量などの増減によって、変動するのが特徴です。

たとえば、売上が大きく伸びた場合は、それに応じて変動費の額も増えていきます。

反対に、売上が減少した場合は、それに連動して変動費も減ります。

変動費の具体例

変動費の代表的なものとしては、原材料費、消耗品費、人件費(残業代や歩合給など)、梱包材費、運送費、販売手数料などがあります。

外部に委託する外注費も変動費として取り扱います。

変動費と固定費の違いを理解する

変動費を求める際には、固定費との分類をしておかなくてはなりません。

固定費とは、売上高や販売数量などの増減に関係なく発生する経費のことです。

不変費と呼ばれることもあります。

売上が全くない状態であっても、一定の固定費がかかってしまうのが特徴です。

主に、家賃、減価償却費、保険料、広告宣伝費、通信費などが該当します。

固変分解の必要性

固変分解は、変動費と固定費を分けることです。

勘定科目法や回帰分析法(最小二乗法)などの方法を用いて分類していきます。

これらの分類作業をすることで、利益の予測に役立ちます。

予測利益は、予測売上から固定費と変動費を差し引くことによって算出が可能です。

また、固変分解によって、不要な経費や損益分岐点なども把握しやすくなります。

しかしながら、経費の多くは、固定費と変動費の両方の性質を持っているのです。

業種によっても、経費の分類が異なる場合があります。

そのため、正確に分けるのが難しいのです。

たとえば、人件費のうちで、基本給や賞与は固定費として取り扱いますが、残業代や歩合給は労働時間や成果によって変動するため、変動費扱いです。

変動費率とは

変動費率は、売上高における変動費の割合のことです。

変動費率の算出方法

変動費率は、変動費を売上高で割ることで、求めることができます。

計算式は以下の通りです。

変動費率=(変動費÷売上高)×100

変動費率を下げるには

変動費が大きくなると、変動費率も高くなります。

経営を安定化させるためには、この変動率を低く抑えることがポイントです。

変動費率を下げる対策としては、人件費、家賃、広告宣伝費などの固定費の見直しが挙げられます。

仕入価格を下げたり、仕入れ先との価格交渉をしたりなどの対策を採ることも変動率を下げる対策です。

本キーワードの関連情報

今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。

カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」

3. 会計・財務

目標「企業活動や経営管理に関する、会計と財務の基本的な考え方を理解する。」

説明「企業活動や経営管理について、損益分岐点などの会計と財務に関する基本的な用語
の意味と考え方を理解し、身近な業務に活用する。」

(1) 会計と財務

・売上と利益の関係

① 売上と利益の関係

・用語と考え方

【活用例】

損益分岐点や利益率などの簡単な計算

参考・引用元資料

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html


ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

SystemTeams + Security
SystemTeams
おすすめの記事