「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「1次データ」です。
目次
大まかに説明すると
1次データとは、調査者が直接収集した未加工のデータです。
アンケートやインタビュー、実験などで得られ、特定の目的に合った情報を詳細に取得できます。
メリットは、精度の高いデータを取得できる点ですが、デメリットは調査に多くの時間やコストがかかることです。
調査方法には、質問法、観察法、行動データの収集などがあり、特にインターネット調査が効率的です。
1次データとは
1次データは、ある目的で調査をしたい調査者が、直接集めたデータのことです。
アンケート調査やインタビュー、実験などを通じて最初に得られた加工されていないデータが1次データにあたります。
1次データのメリット
1次データのメリットは、ほしいデータをほしい形で取得できることです。
個々のターゲットに対して、より詳細な情報を得ることや多面的な情報を得るなど、きめ細やかな調査を行うこともできます。
マーケティングなどで活用されており、自社の製品やサービスの開発や改善にあたり、ターゲット層の必要な情報を希望する形式でより詳しく得られるのがメリットです。
政府や国の官公庁、公共団体や大学などの専門機関が発表するデータを活用する場合もありますが、これは2次データであるため、公開されている以上の情報は得られません。
これに対して、1次データは自ら調査、取得したものなので、加工や編集などが加えられておらず、得られたままの生の情報が手に入ります。
調査者にしかわからない情報があるので、企業の新商品開発などに活かすことが可能です。
1次データのデメリット
1次データのデメリットは調査に時間や手間、コストがかかることです。
どのようなデータをどう得るか、調査目的の設定からターゲット層の抽出の仕方、どのような方法で調査をするのかなど、綿密に計画することが求められます。
大量のデータを集めるには多くの手間がかかり、求めるターゲットに合致する対象者を集めるだけでも大変です。
1次データの調査方法
1次データの調査方法はさまざまありますが、代表的なものは以下の通りです。
質問法
アンケート調査やインタビューなどが該当します。
かつては、質問票を使って記入をしてもらうことや直接面接をして対面で質問をして回答を得る方法、電話によるインタビューや質問票を郵送しての郵送調査が主流でした。
現在では、インターネット調査が主流になっており、以前に比べると短時間で効率的に情報を集めることができ、データの集計や分析も容易になりました。
ただし、インターネットユーザーの顔は見ることができないので、本当にターゲット層が回答をしているか見えにくい点はあります。
観察法
調査対象の行動や反応を観察する調査法で、テレビやラジオの視聴率調査や街頭で見かけられる交通量調査などが挙げられます。
テレビ番組やラジオ番組の企画や改善に活かすことや建物や店舗の立地をマーケティングする目的などで行われるものです。
行動データ
インターネットの普及により、近年、活用度が高まっている調査法です。
調査対象の購買記録や行動情報を集める手法で、サイトの訪問回数や滞在時間、閲覧履歴などを調査、集計します。
また、オフライン上でも可能で、POSシステムなどを用い、購入商品や支払金額、購入商品などを調べる方法もあります。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(3) データ利活用
・データを分析して利活用することによる,業務改善や問題解決
① データの種類及び前処理
・データを集める目的,集めるデータの種類及び特徴
・データ利活用のための簡単な前処理
・機械判読可能なデータの作成、表記方法
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。