「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「マトリックス図」です。
目次
大まかに説明すると
マトリックス図は、2つの特性を縦と横に表す図で、テーブル型とポジショニングマップ型があります。
テーブル型は、重要度や緊急度を整理するのに使い、ポジショニングマップ型は相対的な関係を示すのに使います。
マトリックス図は、全体を一目で把握しやすく、関連性を見つけやすく、優先順位をつけやすい利点があります。
さまざまな情報を整理し、新たなアイデアを生み出すのに役立ちます。
画像出典:マーケティング図を作成する - Microsoft サポート(https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%9B%B3%E3%82%92%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%99%E3%82%8B-a89d509c-a03c-4e9f-b878-3b65fce90ca9#bm4)
マトリックス図とは
マトリックス図は、縦と横の列で構成する図や表のことです。
ある事象について、関連性がある2つの特性を縦と横の表に表すことで、物事を視覚的かつ多面的に把握し、事象や物事の解決に役立てることができます。
マトリックス図を作成する際は、どのような項目を選ぶかが重要になります。
マトリックス図は縦と横に2×2の4つの分ける方法が一般的ですが、項目を増やして何列にも分類することも可能です。
そのため、マトリックス図にもさまざまなスタイルがありますが、代表的なのはテーブル型とポジショニングマップ型です。
テーブル型のマトリックス図
テーブル型は数値化が難しい、定性的な情報を整理する際に役立つマトリックス図です。
たとえば、メリットとデメリット、重要度の高低や緊急度の高低などを表す際に便利です。
これから対応すべき仕事について、重要度を縦軸、緊急度を横軸にとって比べて、優先順位をつけることや人員を配置したい時などに役立ちます。
ポジショニングマップ型のマトリックス図
ポジショニングマップ型は、縦と横の両矢印を書き、縦矢印の上側、下側と横矢印の左側と右側に項目を設定します。
たとえば、さまざまな品種のイチゴについて表現する場合に、横矢印の左側は酸っぱい、右側は甘いと味を表し、縦矢印の下側は柔らかめ、上側は硬めと食感をとったとしましょう。
さまざまな品種のイチゴを甘さの度合いと食感の硬さの度合いによって、相対的に配置することができます。
ポジショニングマップ型は、相対的な関係を一目で確認したい時などに便利です。
テーブル型に比べて、情報の区分けが緩くて済み、より直感的に情報を整理するのに役立ちます。
マトリックス図のメリット
マトリックス図にはさまざまな種類がありますが、共通するメリットとして以下の点が挙げられます。
全体を視覚的に俯瞰しやすく、一目で比べることが可能です。
同じ傾向にあるものなど、図に並べることで関連性を見つけやすくなります。
重要度や緊急度などの項目で比べることで、各項目の位置づけがわかりやすくなり、優先順位をつけやすいのもメリットです。
縦と横のシンプルな枠のテーブル型や4つの項目を配置した度合いを示すポジショニングマップ型など、わかりやすく情報を伝えることが可能です。
また、複雑と思われていた情報や整理されていなかった事象を一定の項目で並べていくことで理解が進み、新たなアイディアを生み出す発想ツールとしても活用できます。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
2. 業務分析・データ利活用
目標「身近な業務を分析し、データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」
説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」
(2) 業務分析と業務計画
・業務を分析するための代表的な手法、データの可視化手法。
②図表、グラフによるデータ可視化
・目的に応じた適切な可視化手法の選択による、他者へのデータの説明。
・不適切に作成されたグラフにだまされないこと、及びそのようなグラフを作成しないこ
と。
・データを分析して問題解決や効率化を図るためのツール(ソフトウェアパッケージ)
の活用。
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。