《 iパス用語解説》ABC分析とは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」

「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。

iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。

今回のキーワードは「ABC分析」です。

大まかに説明すると

ABC分析は在庫管理に役立つ手法です。

商品を売上構成比に基づいてA・B・Cの3グループに分類します。

たとえば、Aランクは売上の上位70%に該当します。これを活用することで、売れ筋商品を把握し、在庫を最適化できます。

ABC分析の結果、売上向上と損失の削減が期待でき、マーケティング戦略の評価にも使えます。

特に季節依存性の高い商品に有効です。

ABC分析とは

ABC分析とは、在庫管理で活用される分析手法で、在庫商品の金額、売上といった指標の中から重視する評価軸を決め、商品を累積構成比の多い順にA・B・Cの3グループに分類して管理する方法です。

重点分析とも呼ばれており、複数ある商品について重要度や優先度を決めることで、各商品のグループを最適化し、理想的な在庫管理へと導くことができます。

ABC分析の方法

ABC分析を行うには、まず必要なデータを集めましょう。

次に商品ごとに、全体に占める売上構成比を算出します。

構成比が大きい順に並べ替え、累積構成比を求め、累積構成比の数値を基準にABCの3グループに分類します。

売上構成比の上位70%ならAランク、次の20%はBランク、残る10%をCランクなどに分けるのが一般的な方法です。

ABC分析でできること

ABC分析を行うことで、在庫管理をはじめ売れ筋商品の把握にも役立ち、今後のマーケティング戦略などにも活用できます。

ABC分析の結果、売上高と売上構成比がともに高い商品は売れ筋と判断することが可能です。

在庫管理をする場合は、売上構成比が高いAグループの商品は売れ筋商品なので多めに仕入れる、Bグループは在庫を切らさない程度に仕入れる、Cグループは最低限の仕入れにとどめるようにします。

これにより、在庫切れを防いで売上の機会損失を防ぐとともに、不良在庫を抑えてコストダウンが可能です。

売上はアップし、損失は抑えられるので、収益アップにつながります。

ABC分析は、売れ筋商品の管理において、流行や季節に左右される商品が多い場合に特に効果的です。

現在の在庫管理に役立つだけでなく、将来的な戦略とそのフィードバックにも役立ちます。

マーケティング施策などの効果を定期的に測定し、実績の計測や比較に役立ちます。

たとえば、1ヵ月ごとにABC分析を行い、前回の売上高よりも伸びているのか、停滞しているのかをチェックすることで、マーケティング施策の効果の測定が可能です。

効果が出ていないのであれば、別の施策に切り替えるなど、改善につなげることができます。

なお、ABC分析は商品在庫だけではなく、顧客に対しても応用することもできます。

客単価や購入回数を分析することで、利益に貢献している優良顧客を導き出すことが可能です。

顧客単価を上げたい時やライバルへの顧客流出を防止したい時など、優良顧客を割り出し、顧客限定で特別なサービスや割引クーポンなどを提供することで、顧客離れを防ぎ、よりファン化させて売上に貢献してもらうことができます。

本キーワードの関連情報

今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。

カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」

2. 業務分析・データ利活用

目標「身近な業務を分析し,データの利活用によって問題を解決するための代表的な手法を理解し、活用する。業務を把握する際のビジュアル表現を理解し、活用する。」

説明「身近な業務を把握して分析する手法、代表的なビジュアル表現、データ利活用、OR(Operations Research)及びIE(Industrial Engineering)の手法を理解し、活用する。」

(2) 業務分析と業務計画

・業務を分析するための代表的な手法,データの可視化手法。

➀ 業務分析手法:図式などの代表的な手法を用いた,業務分析や業務計画

参考・引用元資料

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html


ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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