《 iパス用語解説》第 4 次産業革命とは何か。大まかな説明付き。IT / ICT Glossary「IT担当者からのファーストリポート」

「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。

iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。

今回のキーワードは「第 4 次産業革命」です。

大まかに説明すると

第4次産業革命は、産業の大きな変化を指すもので、これまでの3つの産業革命に続くものです。

最初の革命では機械化が始まり、次に大量生産化が進み、さらには電子工学や情報技術によるオートメーション化が行われました。

第4次産業革命では、高度な情報技術、AI、IoTなどが登場し、ビッグデータを活用してカスタマイズされた生産やサービスが増え、AIやロボットが労働を支援します。

例えば、服のサイズや健康管理がAIとデータで向上し、新しいサービスが誕生します。シェアリング・エコノミーやフィンテックも注目されています。

第4次産業革命とは

第4次産業革命とは、産業革命の歴史の中で4回目の産業構造の変化を指します。

第1次産業革命は、18世紀末にヨーロッパを中心に起こった水力や蒸気機関による工場の機械化です。

第2次産業革命は、20世紀初頭に起こった分業制と電力を用いた大量生産化です。

そして、第3次産業革命は日本の高度成長期と重なる1970年代初頭からの産業構造の変化で、電子工学や情報技術を用いたオートメーション化の促進でした。

今起きているのが、情報技術の高度化によるビッグデータの活用やAI、IoTをはじめ、システムの進化など技術革新による産業構造の変化です。

大量生産・画一的サービスの時代から、多様化する個々のニーズに応えてカスタマイズされた生産やサービスの提供をはじめ、人間が行ってきた労働をAIやロボットが代替することや補助を行うこと、資源や資産の効率的な活用などが該当します。

業務効率や生産性の飛躍的な向上などが見込まれる大きな変化です。

第4次産業革命の具体例

第4次産業革命の具体例の代表的な例が、ビッグデータの活用とAI、IoTです。

工場の機械の稼働状況や農産物の生育管理、交通や気象、個人の健康状況などさまざまな情報が収集、分析されています。

データ化された情報はAIで分析されて、実際の状況に当てはめられ、ネットワークを通じて、さまざまなサービスや作業が提供されるようになりました。

AIが自ら学習して人間の作業を代替したり、IoTを使って遠隔でも作業ができるようになったり、3Dプリンターの発展により複雑な工作物の製造も、高度な技を必要とせず、省スペースで実現できるようになっています。

ECサイトでは、試着をしなくても、登録した体型情報と店側で分析したこれまでの顧客情報などのデータから、ジャストフィットする服を提案することができるようになっています。

ウェアラブル機器を用いた健康管理やIoTを用いた高齢者世帯の見守りサービスなど、アイディアと技術が融合することで、これまで実現ができなかったサービスが実現できるようになりました。

新たなサービスへの発展

従来のサービスをAIやIoTなどを用いて発展させたサービスをはじめ、第4次産業革命により発展が期待されているのがシェアリング・エコノミーやフィンテックです。

シェアリング・エコノミーはインターネットを通じて、サービスの利用者と提供者を素早くマッチングさせることで、個人が保有する遊休資産を有効活用することにつながります。

空き家や空き室、マイカーや衣服をはじめ、自分の時間や労力もシェアすることが可能です。

フィンテックとは金融テクノロジーのことで、AIによる資産運用サービスやAIで信用評価を行い、これまでの審査方法では貸出の対象にならない中小企業や消費者への融資などを行うことが期待されています。

本キーワードの関連情報

今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。

カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」

1.経営・組織論

目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」

説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」

(4) 社会における IT 利活用の動向

・② 企業活動及び社会生活におけるIT利活用の動向

参考・引用元資料

【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html


ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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