「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「プロジェクト組織」です。
目次
大まかに説明すると
プロジェクト組織は、特定の目標を達成するために、異なる部署からメンバーを集めて作られる組織です。
例えば、新商品の開発プロジェクトでは、開発部門、マーケティング部門、製造部門、営業部門などから人が集まり、プロジェクトを進行します。
プロジェクト組織のメリットは、柔軟な対応ができることや、専門的なスキルを持ったメンバーを集められることです。
デメリットは、通常業務が停滞する可能性や、メンバー集めで問題が生じることがあることです。交渉や説明が必要です。
プロジェクト組織とは
プロジェクト組織とは、特定のプロジェクトを達成するために組織横断的にメンバーを集め、プロジェクトを実行していくための組織です。
たとえば、新商品の開発プロジェクトを起ち上げる際に、商品開発部、マーケティング部、製造部、営業部、広報部の各部署のメンバーが1名から数名ずつ集められて、新商品の開発から製造、宣伝や営業、販売まで行っていくといったものです。
プロジェクト組織の運営
プロジェクトメンバーは、プロジェクトのリーダーとなるプロジェクトマネージャーが選定することや各部署に依頼して最適なメンバーを選出してもらいます。
プロジェクトの進行中は、プロジェクトに専従するケースもあれば、各部署での通常業務をこなしながら、プロジェクトの運営を兼務して、会議などに出る場合やプロジェクト達成に向けた仕事にも尽力する場合があります。
プロジェクトの目的や目標を達成した場合や設定した期間が経過すれば、プロジェクトは解散し、それぞれの部署で通常業務に戻るため、プロジェクト組織は常設の組織ではありません。
プロジェクト組織のメリット
プロジェクト組織のメリットは、必要に応じて組織を作って運営ができ、環境の変化や時代のニーズなどに合わせた迅速で柔軟な対応ができることです。
各部門から専門性の高いスタッフを集められるので、少数精鋭部隊として、プロジェクトの質も高まり、目的達成もしやすくなります。
日頃はあまり連携がなく、一緒に仕事をする機会がない部署が異なるスタッフが一堂に会して、短期集中で同じ目標に向けて動くので、絆が生まれ、コミュニケーションがスムーズになります。
プロジェクト解散後も、情報交換をすることや何かあったら部署を超えて協力し合う関係が生まれるなど、組織全体の横のつながりが構築されていくのもメリットです。
プロジェクト組織のデメリット
プロジェクト組織のデメリットとしては、プロジェクト遂行中は部署のスタッフが通常業務から離れるため、人材不足が起きることや業務が停滞するなど部署に影響が出る場合があります。
そのため、プロジェクトメンバーを集める際に部署との交渉が難航することやスキルの高い人材ではなく、経験が浅いスタッフが送られてくるなど、メンバー集めでうまくいかないことがあります。
こうしたデメリットが起こらないよう、プロジェクトの重要性やプロジェクト達成による成果や効果などをしっかり説明していくことが必要です。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
1.経営・組織論
目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」
説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」
(3) 経営組織
・経営組織に関する基本的な考え方
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。