「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「MBO(Management by Objectives:目標による管理)」です。
目次
大まかに説明すると
MBO(Management by Objectives: 目標による管理)は、自分で目標を決めて取り組む方法です。
個々の目標達成度を評価し、モチベーションを高めます。
3つのタイプがあり、組織活性型は組織の成長を促し、人事評価型は評価を効率化し、課題達成型は企業の目標達成に向けて取り組みます。
MBOを行うと、一体感やセルフマネジメント力が向上し、モチベーションも高まります。目標の達成度が明確になり、成長が促進されます。
MBO(Management by Objectives:目標による管理)とは
アメリカの著名な経済学者であるピーター・ドラッカーが提唱した人材マネジメント手法です。
社員が自主的に業務を遂行できるよう促すための制度として、世界の企業で採り入れられています。
会社の方針や上司の命令で、設定された目標達成を目指すのではなく、従業員が組織の目標達成に向け、自分がどう貢献できるかを考えて、自ら目標を決めて取り組むという方法です。
自分で目標を決めるので、目標達成に向けて自主的かつ積極的に業務に取り組むようになります。
個々が設定した目標を達成できたかを、各人と上司が評価する仕組みです。
自主性を育み、モチベーションを高め、パフォーマンスアップが期待できます。
一人ひとりのモチベーションが高まり、達成度を上げていくことで、生産性の向上や会社の業績アップへとつながるのもメリットです。
MBOの3つのタイプ
MBOには3つのタイプがあります。
企業の課題や目的などにより、いずれかに取り組む企業もあれば、3つ全てに取り組むケースも少なくありません。
3つのタイプをご紹介します。
組織活性型
目的:組織の活性化
組織やチームのメンバー各人が自ら目標を設定して、自主的に取り組むことで成長を促し、組織やチームの活性化を目指す取り組みです。
人事評価型
目的:人事評価の効率化
組織活性型と並行して行う企業も少なくありません。
各人の目標達成に向けた取り組みや達成度、得られた成果などを人事評価に反映させます。
課題達成型
目的:企業としての目標達成や課題解決
従業員個々人に目標を設定させ、目標達成に向けて個々が取り組むものです。
年間売上など、企業全体の目標を部門目標に分け、さらに部署やチーム目標へと細分化します。
チーメンバー個々人が、それをもとに自分の目標を決め、業績アップに貢献していくという方法です。
MBOを行うことで期待できる効果
MBOを行うことは、会社や部署と個々人の目標と方向性を統一でき、一体感が生まれて、企業全体のまとまりも良くなり、業績アップにつながりやすいです。
個々人のセルフマネジメント力が高まり、個々人のスキルや取り組む姿勢などが向上します。
自ら目標を定めるので、やらされ感や強制感がなく、モチベーションが高まりやすくなります。
達成できたこと・できなかったことが明確になり、人事評価もしやすく、上司からのフィードバックもしやすくなり、部下も今後の改善点や取り組むべきことがわかりやすくなるので、成長促進につながるのもメリットです。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
1.経営・組織論
目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」
説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」
(2) 経営管理 / ヒューマンリソースマネジメントの目的
・経営管理に関する基本的な考え方
・経営管理におけるヒューマンリソースマネジメント(人的資源管理)の重要性
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。