「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「アダプティブラーニング」です。
目次
大まかに説明すると
アダプティブラーニングは、一人ひとりに合わせた学習方法のことです。
生徒ごとの向き不向きに合わせた教育ができ、成績が伸びるメリットがあります。
家庭教師などはその最たる例ですが、すべての生徒にマンツーマンで対応することは難しいです。
しかし、AIの発達により効率的にマンツーマンの教育スタイルが実現できるようになりました。
AIが過去のデータを活かし、適切な教育方法を生徒に提案することが可能になります。
これにより、教師の負担も軽減され、より充実した教育などの仕事ができるようになります。
一人ひとりに合わせた学習方法として注目されるアダプティブラーニング
学習の時にどのような方法を採用すれば良いか、ということはこれまで教育界隈で議論が絶えませんでした。
いずれの学習スタイルも、提唱者は自分のスタイルこそが最適だと主張する現在は百家争鳴の状況にあると言えるでしょう。
とはいえ、万人に合う学習スタイルなどなかなかありません。
この人にはこの方法が合うけれど、あの人にはなかなか合わないということは珍しくないです。
そのため、この方法こそ最適だと頭ごなしに生徒に押し付けるのではなく、いろいろ吟味しながら、この生徒にはどの方法が合うのだろうか、と探っていくスタイルこそが一番でしょう。
最近ではそうした考え方にもとづいたアダプティブラーニングという方法が注目を浴びています。
adaptiveとは英語で適応を意味する単語です。
それぞれの生徒に適応した教育スタイルを模索していくことをアダプティブラーニングと言います。
技術の進歩によって実現可能になったアダプティブラーニング
アダプティブラーニングのメリットは、生徒ごとの向き不向きに合わせた教育ができるところにあるでしょう。
たとえば、ある生徒は算数が苦手だったとします。
こうした生徒に対して算数のどこが苦手かを見極めながら、それを克服するための教育を施せば彼の成績は間違いなく伸びていくでしょう。
こうした一人ひとりの適正に合わせた教育自体はすでに現場でも取り入れられています。
たとえば、家庭教師などはその最たる例でしょう。
一人の教師が一人の生徒に対してマンツーマンで対応しながら最適な勉強方法を模索するというのは、一番生徒の適正を引き出す教育スタイルと言えます。
とはいえ、すべての生徒にマンツーマンで対応するというのはなかなか実現しづらい話です。
家庭教師などは高額な利用料がかかり、すべての生徒が利用できるわけではありません。
しかしながら、最近ではAIの発達に伴ってより効率的にこうしたマンツーマンの教育スタイルが実現できるようになってきています。
たとえば、過去の膨大なデータを活かし、AIがテストの内容を分析しつつ適切な教育方法を生徒に提案する、といったことも可能になっているのです。
こうしたAIの発達は教師の負担軽減にもつながります。
これまでの授業の中ですべての生徒を指導することが難しかった教師は、一人ひとりの弱点を改善するという責務から解放され、より充実した教育などの仕事ができるようになるでしょう。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
1.経営・組織論
目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」
説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」
(2) 経営管理 / ヒューマンリソースマネジメント
・経営管理に関する基本的な考え方
・経営管理におけるヒューマンリソースマネジメント(人的資源管理)の重要性
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。