「IT / ICT Glossary」シリーズでは、主に国家資格「ITパスポート(iパス)」に関連した用語を解説致します。
iパスの学習範囲は「企業と法務」など、システム以外の分野も含まれていますので、業種・職種に関わらず、社会生活を送る上で、とても参考になると考えています。
今回のキーワードは「メンタリング」です。
目次
大まかに説明すると
メンタリングとは、経験豊富な人(メンター)が、自分と同じ分野に興味を持つ人(メンティー)に対して、アドバイスや指導をすることです。
メンターは、自分が経験したことや学んだことを共有し、メンティーが成長するためのサポートをします。
メンタリングは、学校や職場などで行われることがあり、メンティーのスキルアップや自己成長に役立ちます。
メンタリングとは
メンタリングは、人材育成方法の一つで、先輩と新人などが2人1組となり、マンツーマンで仕事を覚え、経験を積んでいく方法です。
指導やアドバイスをする人をメンター、指導を受ける側をメンティーと呼びます。
企業の営業職などをはじめ、看護師や保育士などの職業でも採用するケースが増えています。
仕事を行う時は、常に2人1組で行い、指導、サポート、アフターケアなどを行いながら、人材育成を図っていく方法です。
メンターとメンティーはお互いに成長できる関係
メンターはマニュアル通りの指導をしたり、ミスを責めたり、叱ったりするための存在ではありません。
自分が担当するメンティーの性格や仕事の覚え方、対応力などを理解し、悩みの相談に乗ることや仕事が思うようにいかない場合には親身に寄り添いながら、成長を後押ししていくことが求められます。
メンターはメンティーをサポートして成長を後押ししながら、メンタリングの経験を通じて、自らも成長していくことができます。
仕事のやり方やノウハウを教える際に、メンティーがうまくできなかった場合やミスをすれば、何かプロセスに問題があったのではないかと見直し、より良い方法を見出すことができるかもしれません。
メンティーからの相談を通じて、自分では考えたことがなかった問題点などに気づき、より効率良く仕事をする方法や職場の環境整備につなげることも可能です。
メンタリング制度のメリットや課題
メンタリング制度は、マンツーマンで丁寧な指導が受けられ、相談にも乗ってもらえるので、メンティーにとっては心強く、仕事の覚えや成長も早くなるといったメリットがあります。
一方、メンターとの相性が悪い場合やメンターの指導方針やサポート力が不足すると、メンティーが辛い立場に陥り、離職してしまうといったリスクも少なくありません。
その意味で、メンタリング制度はメンティーが成長しているかをチェックするだけでなく、メンターの人材育成力などを評価する場でもあります。
たとえば、自分一人では効率良く仕事ができる能力の高い人であるのに、メンターとしてはメンティーを育てられず、バランスが悪いと評価されてしまうケースもあります。
また、メンターもメンティーも、互いに成長し合える関係を築くには、組み合わせ方も大切です。
ただ単に人数を合わせて組み合わせるのではなく、それぞれの性格や経歴、立場や能力などを評価し、適切な組み合わせを考えることが必要になってきます。
本キーワードの関連情報
今回のキーワードは、ITパスポート試験シラバスの、以下カテゴリに分類されています。
試験のご参考にもなれば幸いです。
カテゴリ:ストラテジ系 / 大分類1「企業と法務」 / 中分類1「企業活動」
1.経営・組織論
目標「企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。」
説明「担当業務を理解するために,企業の基本的な活動全体を理解する。担当業務の問題を把握し,解決するために必要なPDCA などの考え方や手法を理解する。」
(2) 経営管理 / ヒューマンリソースマネジメント
・経営管理に関する基本的な考え方
・経営管理におけるヒューマンリソースマネジメント(人的資源管理)の重要性
参考・引用元資料
【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html
ここまで読んで頂いて、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。